猿飛とのセックスがあんなに気持ちよかったのは…

 

 

 


そう、

それはきっと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「女将…やっぱり川だったよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

焦っていた俺は、翌朝目が覚めてその足で猿飛を連れ出した。


猿飛もあのまま気絶してたみてェで、起きて見た光景は呆れたもんだった。
乾いた精液と、毟られた畳。
布団から盛大にはみ出た、大人の男の体が二つ。
グズグズに濡れた下半身丸出しで、警戒心の欠片もなかった。

猿飛はおそらく途中で一度目が覚めたんだろう。
俺の上でぐったりしてたのが、何とか畳の上に降りている。
それでも身なりを直す余裕まではなかったのか、帯が胸のあたりまでずり上がったままだ。

 

「Shit…」  


そりゃもう、面白いほど腰が痛ェ。
何て言やァいいんだ?
こう、骨盤が背骨にめり込んだような、下からもの凄い圧力かけられたような。
起き上がろうとすると、まァお約束と言うか、猿飛が出した精液がケツから出るわ出るわ。

「ガキ孕みそうだ…」

 

 

 

幸村はまだ一帯を人払いしてくれているようで、近くに人の気配はねェ。

まだ辺りは薄暗かったが、こんな軋む体じゃ今ぐらいからのそのそ起きてるぐらいがちょうどいいと思った。
とりあえず風呂に入って着替える。
幸村に現状報告。

んで、今日の晩。
花街が賑わい出す前に突撃する。
善は急げ、回りくどくする理由もねェ。


「おい、起きろ、猿飛…起きろ」
「ん、ァ…」

よっぽどだったのか、あの猿飛が完全に眠っていた。
一流の忍が子供みてェに揺すられて起きるなんざ、普通じゃ有り得ねェ。
俺だって、気絶したのなんか初めてだ。
初めて食らった種子島の弾を取り除く時だって、気をやらずにいたってのに。
俺の人生の中で、あれ以上に痛ェモンはきっとねェ。

それがどうだ。
痛みに滅法強ェくせに、快感には弱ェだなんて。
コイツも俺も、面目丸潰れ。

「ぁ、旦那…ごめ、俺様…うぇ…ッ」

猿飛も体が痛ェのか、思うように動けてねェ。

「大丈夫だ、俺も同じようなもんだから…起き上がれたら、さっさと風呂行くぞ」
「…了解」

 

 


俺は一足先に入り、腹の中に残る精液を掻き出した。

昨日と同じように指を入れてみるが、その気もない状態ではただ痛いだけだ。
やっと1本入り、すぐに触れてくる粘りを奥から奥から掻き出す。
不思議なほど快感はねェ。
内壁のどこを擦っても勃つ気配がねェ。
何だったんだろうな。

それでも太腿を伝う白濁に何かを思い出し、腰が重たくなる。
いやいや、冗談じゃねェ。

そりゃ気持ちよかったさ。
かなり。
でもあの快感は野郎とヤらねェと得られねェモンだ。
そんなの癖になっちまったら終わりだろうが。


さっさと頭切り替えろ。


「旦那?流そうか?」

「Ah?構わねェぜ、入ってこいよ」
「え、マジで…」


俺なんかは湯着を着て風呂場で湯浴みをするモンだが、こいつらは違うだろう。
下帯だけになって井戸端で水をかぶるか、湯を沸かして体を拭くか。
猿飛が糠袋で俺の体を洗うぐらいが、コイツと俺の身分にちょうどいい。

でも、なんだかな。
そういう気分でもねェんだよ。
一発ヤっちまうと、こうも距離感掴みにくくなっちまうモンか?

戸惑う猿飛を引きずり込み、二人でやかましく湯に浸かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「幸村、ちょっといいか」

「ま、政宗殿?!お、おはようございます!昨夜はいかがな様子でござったか…」
「アンタのおかげでAll OKだ」
「おぉるおぉけぇでござったか!詳しく存じませんが、良好なご様子で何より」
「昨夜、猿飛も戻ってきた」
「!!!」

「来い」

 

 

 

 

 


猿飛の部屋に幸村を連れて行き、そこで俺は一連の予定を告げた。

俺の話も半分に無事で良かったと嘆く幸村に、猿飛は終始頭を下げたままだった。
幸村も、無理にそのツラを上げさせることはしねェ。

「…というわけだ、今日明日とコイツをちょっと借りるからな」
「御意」
「コイツに大鷹がいたよな…何かあったらそれを遣うことにする」
「お館様は政宗殿なら解決できると仰せであったが、まこと感服する」
「Ha…信玄公が凄ェんじゃねェ、コイツが鈍臭ェだけなんだよ」
「ちょ、ッ、アンタ…」

「?」


「あははは!!とりあえず、だ…最悪2日で終わらせる、猿飛を預けてくれるか?」
「この通り!!!!何卒、佐助を…!!!!」
「旦那…」

「でな、コイツと俺に何か着物を見繕っちゃくれねェか?できる限り質素に頼む」
「畏まり申した、屋敷の常駐の者に聞いて参ります」
「あ、あと包帯をな」
「包帯…ですか」
「コレだよ、コレ…刀の鍔なんざ付けてたら、武士だってバレちまう」
「なるほど…ご用意致します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


いつも鉢金で後ろに撫で付けられた髪が、今日はハラハラと頬に降りている。
風呂上がりでそのままというのもあるだろう。
普段はきっと糊や油で固定してるんだろう、意外と艶やかな髪に驚いた。
まァ、スピード勝負な忍の世界だからな。
髪の毛に受ける風の抵抗も鬱陶しいんだろう。

顔を綺麗に洗わなかったのか、顔の保護色が落ちきっていねェ。

それでも、今日の猿飛は人間味に溢れていた。


単に下駄、ごく一般的な町人だ。
かく言う俺も、今は領主というにはみすぼらしすぎる出で立ちだ。
俺には青だという幸村が寄越したのは、全くの無地の木綿の単。
絹の滑らかさはねェが、軽くて動きやすい。

 

 

「そんなに見つめないでよ、俺様恥ずかしい」
「バッ…死ね!」

チラリともせずにニヤリと笑う猿飛。
忍のこういうところ苦手だぜ。

「あのさ、俺の名前なんだけどよ」
「ん?」
「政宗…って、ちぃと目立つと思うんだよな」
「あァ、そうだねェ」
「藤次郎って呼びな…ここいらじゃさほど知れてねェはずだ」
「藤次郎?そういえば、真田の旦那が言ってたっけな」
「あァ、アイツや信玄公ぐらいなら知ってるだろうよ」

 

 

「藤次郎…」

「・・・・・・」

 


俺、自分で呼べって仕向けたくせに、何照れてんだ?

「え、ちょっと、返事してよ」

そりゃそうだ。

「用もねェのに呼ぶな…」
「ふふ…」


「なァ、何か食ってかねェ?」
「え?いいよ、お腹すいた?」

「ぁ、いや、腹減ったっていうか…」

俺は…

 

「ほら、もう街に降りてきたんだ、どこで見張ってやがるかわからねェだろ?」
「あ、それもそうだな」
「だから、恋人っぽいことしとかねェと」
「じゃあ、手…繋ぐ?」

「繋がねェよ!!!」

 


一瞬左手が出かかったの…気付かれたかな。

 

 

 

 


上田の蕎麦はマジ旨かった。
盛蕎麦にくるみの味噌をつけて食うなんて、知ったら最後。
水のように蕎麦をすすった。

幸村が好きだという串団子も食った。
猿飛がうっかり10本注文しかけたのもご愛嬌だ。
まったく、俺とアンタでどうやって消費するんだよ。

 

まァ、全部俺の奢りだけどな。

 

 

 

 

 

 

それでも、他愛ないデートみてェで俺は嬉しかった。
なぜか、嬉しかった。

好きでもねェ、ただの敵でしかねェはずの猿飛と、こんなふうに街に出られるのが楽しかったんだ。

 

 


幸村が落胆するから。
俺の好敵手である幸村が。

だから手を貸した。

 


別に猿飛に触れたかったんじゃねェ。
手を貸すって、それしか方法がなかっただけだ。
セックスするしかなかったんだ。

 

ただ、それだけだ。

 

 

 


野郎とヤるなんて冗談じゃねェよ。
何のメリットがあるってんだ。
しかも、俺が掘られる側だなんて…


猿飛には俺に男色の気があるって誤解されたまんまだし、そう思うと腸煮えくり返りそうだ。


「へェ、アンタでもそんな顔するんだな」

「Ha?」

妙な考え事をしていた俺に、急に猿飛が話を始めた。

 

「その年で領主になって、孤高の存在でいなきゃならないのはわかるけどさァ」
「何言って…」

「そんな顔もたまにはしなよ?せっかく男前なんだからさ」

 

 

 


コイツ…ウゼェ…

 


「殺すぞ、猿…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叫び出したい衝動が抑えられねェよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


それでも、日が暮れ始め目的地に近付くにつれて、猿飛の表情は曇っていった。

必死で隠そうとしてるのが手に取るようにわかる。
俺の話も上の空で、かなり不安なんだろうな。

 

「あ、あのさ、旦那…」

「どうした」
「やっぱり俺様、アンタを巻き込まない方がイイ気がしてきた」
「?」
「未来視の術なんかないけどさ、死臭がするんだ!」

死臭…か。

「この一件で、誰かが死ぬ気配がする…そういうことだな?」
「あァ」
「忍の勘、か…」

「じゃあ、俺のケツめちゃくちゃにした代償、アンタに払えんのかよ」

 

「・・・・・・・・」

 

 

そんな、どうしようもねェツラすんなよ。
お人好しとでも言うのか、アンタ忍だろが。


「俺が死ぬとでも思ってんのか?」
「…わからねェ」
「なら、黙って来い!!」

 
俺は猿飛の腕をとって、無理やり宿に入ろうとした。


ここだな?

男娼の分際で猿飛に目ェ付けるなんざ、イイ度胸だ。
人を見る目だけは褒めてやらァ。
いや、俺は猿飛なんてゴメンだけどな?

 

 


ガラリと宿の扉をくぐる。


「女将、ある男を一人寄越して欲しいんだが」

 


「あら、若旦那…そちらさんもご贔屓に…」

ここの女将と猿飛は、もう顔見知りのようだ。

「コイツのことだ、わかるな?」
「へェ、存じておりますとも」
「そいつに会わせてもらいてェ」


話し上手な女将の営業スマイルが曇る。

 

 

「申し訳ありません…若旦那、猿様…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「あの子、未明に身投げ致してしまって…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そのまま部屋をひとつ借り、俺も猿飛も押し黙ったままだった。

まさかの事態に拍子抜けしたが、それでも後味の悪さは半端じゃねェ。
その重たい空気を破ったのは猿飛だった。

 

 

 

「俺様、そう言えば…感じてたかもしれない」
「何をだ?」

「あの子の、気配…」


「いつ?」
「昨夜」
「俺といる時にか?」
「あァ」
「あの時、旦那、俺の首に口吸いの痕見つけただろ?あれ、あの子にされたんだ」
「・・・・・」
「ヤバいと思って逃げ帰ったんだけど、多分あのまま追って来たんだと思う」


「なんで言わなかった?」
「あ、いや…」
「斬られてェか」
「やだやだ!!怖いよ、旦那、もう!!」
「言え」

「だ、旦那に夢中だったから・・・・・・」

 

「・・・・・」


「途中から、完全に警戒心も何もなくなって、アンタをどうこうするのに必死になってて…」
「そりゃ優秀な忍が聞いて呆れるな」
「ホントだよ、もう旦那しか見えてなかったから」
「…わかった、もういい」
「え?」
「もう黙れ」

これ以上言ってくれるな。
変な気持ちになっちまう。

 


「見られたんだろな」
「だろうな」
「それで、もうダメだ…って」


こんな軟派な野郎一人のために、命粗末にしやがって。
哀れな男だ。
コイツのどこに、そんなに惚れ込む魅力があるってんだ?

俺にはわからねェ。
きっとわからねェ。


全く、皆目見当もつかねェよ。

 

 

「後悔、してる?」

 


「まァ、結果良しとしようじゃねェか」

「・・・・・・」
「な?」


「そうだね…旦那ありがとう」

「気にするな、俺が自分で決めて付き合ったことだ」
「真田の旦那には報告も行かせたし、今夜はどうする?酌でもしようか?」
「いや、酒はいい」
「屋敷に戻るかい?こんなところじゃ寝付けないだろう」
「ココでいい」
「あ、そうかい…」

 

ここで、猿飛が俺に向き直った。

 


「独眼竜の旦那…恩に着る」

 

 

 

 

奥州筆頭ともあろう男が、敵国の、しかも一端の忍の命を救うためにとんでもない犠牲を払った。
バレれば、忍の命なんざ蹴散らされる。
しかも、その犠牲さえ無駄になっちまったときたら、もう立場も何もあったもんじゃねェ。

「俺様、何て言って謝ったらいいか…」

 

謝る…か。

 

「アンタ、俺に3つ謝れ」
「3つ?」

「太夫と例えて、俺が男食い物にしてるみてェに言ったこと」
「うん」
「俺が男に抱かれ慣れてるって言ったこと」
「うん」
「俺に謝ろうとしてること」
「うん?」

 

俺が聞きてェのは「ごめん」じゃねェ「ありがとう」だ。

 

 

 

俺は男なんかに体開かねェ。
抱くも抱かれるも真っ平ゴメンだ。
アンタだからヤられてやったんだよ。
初めてだったんだ。


マジでびっくりした。
あまりの快感に、全神経がブッ飛んじまった。
アンタが巧かったのか、俺に素質があったのか、他に何かがあったのか…
施し一つ一つに死ぬほど感じた。

 

 

アンタとのセックスがあんなに気持ちよかったのは…

 

そう、

それはきっと恋人の雰囲気をまとってたから。
甘い雰囲気に酔いしれてたから。

好きだという浮ついた感情を一瞬借りて、権力も金もない、ただお互いに欲しがったというだけ。
平等でガチなセックスだったからだ。

 

 

全部偽物だけどな。

 

 

 


「ごめんね旦那、ホントにありがとう」

「これでアンタは俺を討てねェなァ?」
「はは、勘弁してよ」


翡翠の瞳が俺を射る。
こんな目、見たことねェ。

猿飛がただの人間だ。

 


「でもこれで一安心だな、アンタもいちいち感傷に浸る性分でもねェだろうが」
「まァね?」
「あー…やっぱり俺、昨日の今日で結構疲れてるわ、寝ていいか?」
「俺様も…」
「アンタな、掘られる方がどんだけだりィか…」
「お、俺様だって、年甲斐もなく頑張っちゃったし!!」
「そうかいそうかい…なら、一線超えたモン同士、仲睦まじく眠るとしようや」
「もう、俺様のこと蹴らないでよ?」
「アホか、俺は寝相悪くねェ!!」
「寝言で急に叫んだりしない?」
「そこの木の枝で寝るか?」
「うわァ、ごめんってば!!!!」


周りの部屋ではこれから凄まじい情事が振り広げられるだろう。


「もう火、消すよ?」
「Ah…」


宴会の音もまだまだ絶えねェ。


「おやすみ旦那…」
「Ah」


不思議なほど何の欲求も湧いてこねェ。
昨日の今頃はあんなに熱くなってたってのに。

それでも、あぁやって無理に築こうとした関係を遥かに上回る何かが、背中越しに伝わってきた。
肌に触れ合うでもなく、熱を分け合うでもなく。
何の言葉がなくとも、この心地いい空気が俺達には確かにある。
猿飛も感じてるはずだ。

 

 

 

それを何と呼ぶのか、そこまでは知らねェ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「お帰りなさいませ」

 


!!!!!

 

 

 


「こっ、小十郎じゃねェか!HaHa!」
「政宗様…」

こ、怖ェ!!!


「あっ、あの、あのだな?ちょっとそこまでって思ってたら、何かアレで…」
「アレ…だったのですな?」
「そ、そう…アレ…」


「ちょっとこちらへ」
「え、あ、いや…」
「こちらへ」

 

「ハ、ハィ」

 


殺される…

 

 

 

 

 

 

 

 

案の定、小十郎にこっ酷く叱られ、しばらく外出禁止令が下された。

 

 

 

 

 

 


猿飛もあれ以来サッパリだ。


幸村が涙目で感謝の言葉を浴びせてきたり、信玄公からこっそり土産があったり。
武田からそれなりの礼の数々はあったんだがな。

まァ、だからと言って武田と馴れ合う気もねェ。
恩を売る気もねェ。
今回のことは俺が超個人的に手出しした、公ではないこと。
武田と伊達の間柄には一切関係ねェ。
見返りなんざ求めちゃいねェよ。

 

それでもよ…

あれから本当に達者でやってんのか、一度ぐらい近況報告してきたっていいんじゃねェか?
別に大して知りたくもねェけどよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもの一人の寝床で、ふとアイツの顔が過ぎった。

 

具体的に情事のことを思い出したんじゃねェ。
ただ、何となく猿飛の顔を思い出しちまった。
あの、上田の街に降りたときに見た、ただの人間の猿飛の顔。

優しいツラだったなァ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「・・・・で?何の用だ」

 

 

 

 


鋭いねェ、と口笛混じりに言う忍が、軽い足取りで部屋に上がり込んでくる。

 

 

普通ねェだろ?
領主の俺だぜ?
俺の部屋に、しかも寝室に猿飛がズカズカ入ってくるなんて。

ウチの警備どうなってんだ。

 

 

 

 

 

「お願いがあって参上した次第」

 


前にも聞いたセリフ、今度はしっかりとした声で言い放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


たとえ、俺が男であっても。
たとえ、アンタが敵であっても。
たとえ、この日の本に身分なんてモンがあっても。

 

 

 

 

 

 

 

「俺様の情人になってほしいんだ」

 

 

 

俺はもっと素直になれる。